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相続で土地と現金はどう分ける?公平な4つの分け方と流れを解説

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2026.10.29

 

目次

親が遺した財産が土地と現金で、兄弟でどう分ければ公平になるのか悩む方は少なくありません。土地は評価の考え方で価値が変わるため、相続人同士の意見が食い違いやすい財産です。

この記事では、1993年設立で、相続診断士などの有資格者が在籍する「ハウスドゥ 出雲」が、相続で土地と現金を分ける4つの方法から、代償金の計算例、土地の評価額の調べ方、手続きの流れまでわかりやすく解説します。

ご家族で話し合いを始める前の準備として、ぜひ参考にしてください。

 

<この記事でわかること> 

・土地と現金を分ける4つの方法
・分割方法ごとのメリットと選び方
・代償金の計算方法と具体例
・土地の評価額の調べ方と違い
・登記まで迷わない手続きの流れ

 

相続で土地と現金を分けるのが難しい理由

 

相続で土地と現金を分けるのが難しい理由

 

相続財産に土地と現金が含まれると、土地の扱いをめぐって話し合いが進まなくなるケースが少なくありません。ここでは、相続で土地と現金の分け方が難しくなる理由を解説します。

 

土地は現金のように簡単に分けられない

 

現金や預貯金は、1円単位で法定相続分どおりに分けられます。一方で土地は、切り分けると形が悪くなったり狭くなったりして、かえって価値が下がることがあります。

また、土地の価値は路線価や固定資産税評価額、実際の売却価格など、どの基準で見るかによって金額が変わります。同じ土地でも「いくらとして扱うか」で相続人の取り分が変わるため、相続で土地と現金を公平に分ける方法を決めるのは簡単ではありません。

「実家を手放したくない」「売って現金で受け取りたい」といった気持ちの違いも、話し合いを難しくします。

 

遺産に占める土地の割合は大きい

 

国税庁「令和6年分 相続税の申告事績の概要」によると、相続税額のある申告書に記載された相続財産のうち、土地は24.6%を占めています。

土地の金額が大きいほど、誰が相続するかで取り分の差も大きくなります。遺産の大半が土地で現金が少ないと、土地を相続しない人に渡せる現金が足りず、不公平感が生まれがちです。

相続で土地と現金をどう分けるかは、遺産全体のバランスを見ながら考えることが大切です。

 

相続で土地と現金を分ける4つの方法

 

相続で土地と現金を分ける4つの方法

 

相続で土地と現金を分ける方法には、主に次の4つがあります。

 

相続で土地と現金を分ける方法  

それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

 

現物分割|土地と現金をそのまま分ける

 

現物分割は、相続財産をそのままの形で割り当てる分け方です。「長男が土地を、長女が現金を相続する」という形が、相続で土地と現金を分ける最もシンプルな方法です。

手続きがわかりやすく、土地を手放さずに済む点がメリットです。ただし、土地と現金の金額が釣り合わないと取り分に差が出ます。土地を分筆(登記上で複数に分けること)する方法もありますが、利用しにくい土地になるおそれがあります。

現物分割を選ぶ場合は、土地の評価額と現金の額のバランスを事前に確認しておきましょう。

 

代償分割|土地を相続し現金で差額を支払う

 

代償分割は、特定の相続人が土地を相続し、ほかの相続人へ代償金(差額の現金)を支払う分け方です。土地を残しながら、取り分を公平に近づけられる点がメリットです。

一方で、土地を相続する人には代償金を支払う資金が必要です。また、土地の評価額によって代償金が大きく変わるため、意見が対立することもあります。

なお、代償金を受け取った相続人は、その金額も相続により取得した財産として相続税の課税価格に含めて計算します(国税庁「No.4173 代償分割が行われた場合の相続税の課税価格の計算」)。代償分割を選ぶ場合は、遺産分割協議書に代償金の金額や支払方法を明記しておくことが大切です。

 

換価分割|土地を売却して現金で分ける

 

換価分割は、相続した土地を売却し、その代金を相続人で分ける分け方です。すべて現金にそろうため、1円単位で公平に分けやすいことが最大のメリットです。誰も土地を使う予定がない場合や、遠方で管理が難しい場合に向いています。

ただし、土地を残したい相続人がいると合意が得にくく、売却の時期や価格についても全員の意見をそろえる必要があります。

また、土地を売却して利益が出た場合は、譲渡所得として所得税・住民税の申告が必要です。国税庁の質疑応答事例では、換価分割による譲渡所得は、各相続人がそれぞれの取得割合に応じて申告するとされています。

相続で土地と現金を分ける際は、税金まで含めて手取り額を試算しておきましょう。

 

共有分割|土地を相続人全員で共有する

 

共有分割は、土地を相続人全員の共有名義にする分け方です。例えば兄弟2人で土地を2分の1ずつ持ち、現金は法定相続分どおりに分けます。相続で土地と現金を分ける話し合いがまとまらなくても、形式上は公平に分けられます。

しかし、共有状態の土地に建物を建てたり、土地全体を売却したりするには、原則として共有者全員の同意が必要です(民法第251条)。1人でも反対すれば活用できず、共有者が亡くなると持分が次の世代に引き継がれ、権利関係が複雑になります。

選ぶ場合は、将来の売却時期や管理方法まで話し合っておきましょう。

 

4つの分割方法のメリット・デメリット比較

 

4つの分割方法のメリット・デメリット比較

 

相続で土地と現金をどの方法で分けるべきかは、家族の状況によって異なります。4つの分割方法を比較すると次のとおりです。

 

分割方法のメリット・デメリット比較

 

ここでは「公平性」と「土地を残したいか」の2つの視点から、選び方を解説します。

 

公平性で選ぶ場合

 

公平さを最も重視するなら、換価分割が有力です。土地を売却して現金に換えることで、実際の売却代金を基準に分けられるため、土地の評価方法をめぐる意見の違いを抑えやすくなります。

次に公平性を保ちやすいのが代償分割です。評価額に全員が合意できれば、代償金で差額を調整し、土地と現金を公平に分けられます。

現物分割は、土地と現金の金額が近ければ公平になりますが、差が大きいと不満が残りがちです。相続で土地と現金を分ける際は、「金額が等しいか」だけでなく、「全員が納得できる根拠があるか」を意識することが大切です。

 

土地を残したい場合

 

実家に住み続けたいなど土地を残したい事情がある場合は、代償分割か現物分割を検討しましょう。引き継ぐ人に代償金の資金があれば代償分割、相続財産の現金が土地と釣り合う場合は現物分割が向いています。

共有分割でも土地は残せますが、売却や建て替えに全員の同意が必要になるため、長期的な土地と現金の分け方としてはおすすめできません。

 

土地と現金の分け方の具体例(代償分割の計算)

 

土地と現金の分け方の具体例(代償分割の計算)

代償分割は、相続で土地と現金を分ける方法の中でも公平性を保ちやすい一方、代償金の額で意見が分かれやすい分け方です。ここでは計算方法を具体例で確認し、注意点を解説します。

 

代償金の計算方法と具体例

 

<代償金の計算式> 代償金 = 取得する財産の評価額 -(遺産総額 × 自分の相続分)

<具体例> 遺産が土地3,000万円と現金1,000万円の計4,000万円で、相続人が子2人(兄・妹)のみの場合、法定相続分は2分の1ずつで、1人あたり2,000万円です。

兄が土地を、妹が現金を相続すると兄が1,000万円多くなるため、兄が妹に代償金1,000万円を支払えば、兄は3,000万円-1,000万円=2,000万円、妹は1,000万円+1,000万円=2,000万円となり、取り分が等しくなります。

相続で土地と現金を分ける際は、遺産全体から逆算して代償金を決めるとわかりやすくなります。

 

代償分割で注意すべき資金と評価の問題

 

代償分割で特に注意したいのは、支払う側の資金です。先ほどの例では、兄が1,000万円を用意しなければなりません。分割払いにする方法もありますが、支払いが滞ると関係が悪化するおそれがあります。

 

<支払い能力を事前に確認する> 

 

誰が、いつまでに、どう支払うのかを遺産分割協議で決め、協議書に記載しておきましょう。

 

<評価額の基準を合意しておく> 

 

土地を路線価で評価するか、時価で評価するかで代償金は大きく変わります。土地を受け取る側は低い評価を、代償金を受け取る側は高い評価を望みやすいため、相続で土地と現金を分ける前に基準を話し合っておくことが大切です。

 

土地の評価額の調べ方

 

土地の評価額の調べ方

相続で土地と現金を公平に分けるには、まず土地の価値を把握する必要があります。

 

路線価・固定資産税評価額などの評価方法

 

評価方法の一覧と違い

 

路線価は道路に面した宅地1㎡あたりの価格で、国税庁「財産評価基準書」で調べられます。路線価が定められていない地域では、固定資産税評価額に一定の倍率を掛ける「倍率方式」で評価します(国税庁「No.4602 土地家屋の評価」)。

固定資産税評価額は課税明細書や固定資産評価証明書で、実勢価格は不動産会社の査定や国土交通省「不動産情報ライブラリ」で目安を確認できます。相続で土地と現金の分け方を考える際は、複数の価格を比較しましょう。

 

評価方法によって分け方が変わる点に注意

 

同じ土地でも、評価方法によって取り分は変わります。先ほどの例で、土地の路線価による評価額が3,000万円、実勢価格が3,750万円だったとしましょう(金額は説明のための仮の数字です)。

実勢価格で評価すると遺産総額は4,750万円となり、1人あたりの取り分は2,375万円です。この場合、兄が支払う代償金は3,750万円-2,375万円=1,375万円となり、路線価で計算したときより375万円増えます。

相続で土地と現金を分ける際は、全員が納得できる評価基準を選ぶことが大切です。

 

相続した土地と現金の分け方の手続きの流れ

 

相続した土地と現金の分け方の手続きの流れ

 

相続で土地と現金の分け方を決めるには、法律にもとづいた手続きを順番に進める必要があります。期限があるものも含まれるため、遺言書の確認から相続登記までの流れを把握しておきましょう。

 

遺言書の確認と相続人・相続財産の確定

 

最初に、亡くなった方(被相続人)の遺言書の有無を確認します。遺言書があれば、原則としてその内容に沿って土地と現金を相続します。

自宅のほか、法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用している場合もあるため、あわせて確認しましょう。法務局に保管された遺言書は、家庭裁判所での検認が不要です。

遺言書がない場合は相続人全員で分け方を話し合うため、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本を集めて相続人を確定させます。あわせて、土地や預貯金、借入金などの相続財産を一覧にまとめておきましょう。

 

遺産分割協議と遺産分割協議書の作成

 

相続人と財産が確定したら、相続人全員で「遺産分割協議」を行い、相続で土地と現金をどう分けるかを決めます。協議には相続人全員の合意が必要です。

合意した内容は「遺産分割協議書」にまとめ、全員が署名し実印を押します。協議書は相続登記などで必要になるため、代償金の額や支払方法も記載しましょう。

なお、相続税の申告が必要な場合、期限は相続の開始を知った日の翌日から10か月以内です。期限までに分割がまとまらないと、申告時点では配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例が適用できない点にも注意が必要です(国税庁「No.4205 相続税の申告と納税」)。

 

相続登記(2024年義務化)と期限

 

土地を相続した人は、法務局で「相続登記」を行います。法務省「相続登記の申請義務化について」によると、相続登記は2024年(令和6年)4月1日から義務化され、相続により不動産を取得したことを知った日から3年以内に申請しなければなりません。正当な理由なく申請しなかった場合は、10万円以下の過料の対象となります。

2024年4月1日より前に相続した土地も対象で、その場合は原則として2027年(令和9年)3月31日までに登記する必要があります。また、遺産分割が成立した場合は、成立した日から3年以内に、その内容に沿った登記を申請することも義務付けられています。

相続で土地と現金の分け方が決まったら、速やかに登記を済ませましょう。

 

土地と現金の分け方で失敗しないための注意点

 

土地と現金の分け方で失敗しないための注意点

 

相続で土地と現金を分ける話し合いは、一度こじれると長期化しがちです。トラブルを防ぐための注意点を2つ紹介します。

 

公平な第三者評価を受ける

 

土地の評価額を相続人の1人が決めてしまうと、ほかの相続人が不信感を抱く原因になります。不動産会社の査定や不動産鑑定士の鑑定評価など、第三者による客観的な評価を受け、結果を全員で共有すれば、納得感のある土地と現金の分け方を決めやすくなります。

話し合いで解決できない場合は、家庭裁判所の遺産分割調停を利用する方法もあります。調停が不成立になると審判手続に移り、裁判官が分け方を判断します。

 

早めに専門家へ相談し遺言書を作成する

 

相続で土地と現金の分け方をめぐる争いを防ぐ確実な方法は、財産を遺す側が生前に遺言書で分け方を指定しておくことです。

相続が始まった後も、遺産分割は早めに進めましょう。2023年(令和5年)4月からは、相続開始から10年が経過すると、原則として生前贈与や介護などの貢献を考慮せず、法定相続分で分けるルールが始まっています(法務省「不動産を相続した方へ ~相続登記・遺産分割を進めましょう~」)。

税金は税理士、登記は司法書士、土地の評価や売却は不動産会社など、内容に応じて専門家へ早めに相談しましょう。

 

まとめ|土地と現金は4つの分割方法から最適な分け方を選ぶ

 

相続で土地と現金を分ける方法には、現物分割・代償分割・換価分割・共有分割の4つがあります。公平性を重視するなら換価分割、土地を残したいなら代償分割や現物分割が候補となり、共有分割は将来のトラブルにつながりやすいため慎重な判断が必要です。

どの分け方でも、土地の評価額を客観的に把握し、全員が納得したうえで協議書を作成し、期限内に相続登記を済ませることが大切です。

「ハウスドゥ 出雲」では、出雲市・松江市・米子市を中心に、相続した土地の査定から売却、買取まで有資格者がワンストップでサポートしています。土地と現金の分け方にお悩みの際は、どうぞお気軽にご相談ください。

 

西日本ホーム株式会社 ハウスドゥ統轄営業部長

德平 太一

宅地建物取引士、相続診断士、二級ファイナンシャル・プランニング技能士

西日本ホーム株式会社の店長として、地域の不動産取引を多数成功に導いてまいりました。お客様のライフプランに寄り添い、最適な提案をすることを使命としております。専門知識を活かし、読者の皆様に役立つ情報をお届けいたします。

 

よくある質問(FAQ)

 

相続で土地と現金を分ける際によく寄せられる質問をまとめました。

 

土地と現金はどう分けるのが公平ですか?

 

金額の面で公平にしやすいのは、土地を売却して現金で分ける換価分割です。土地を残したい場合は、評価額に全員が合意したうえで代償分割で差額を調整しましょう。相続で土地と現金を分けるときは、評価の根拠を共有することが大切です。

 

代償分割の代償金はどう計算しますか?

 

「取得する財産額-本来の取り分」で計算します。土地3,000万円・現金1,000万円を子2人で分けるなら、土地を相続した人が1,000万円を支払えば公平です。相続で土地と現金を分ける前に評価基準を決めておきましょう。

 

土地を売らずに現金で分けることはできますか?

 

代償分割なら、土地を売却せずに現金で取り分を調整できます。ただし、土地を相続する人に代償金の資金が必要なため、相続で土地と現金を分ける前に支払い方法まで確認しましょう。

 

相続登記をしないとどうなりますか?

 

正当な理由なく期限内に申請しないと、10万円以下の過料の対象となります。亡くなった方の名義のままでは土地を売却することもできません。相続で土地と現金を分ける話し合いがまとまったら、早めに登記しましょう。

 

分け方で揉めたらどうすればいいですか?

 

まずは第三者による土地の査定結果をもとに冷静に話し合いましょう。それでも相続で土地と現金の分け方がまとまらない場合は、家庭裁判所の遺産分割調停を利用する方法があります。弁護士への相談もおすすめです。

 

 


 

参考・出典

 


 

西日本ホーム株式会社 ハウスドゥ統轄営業部長 德平 太一 宅地建物取引士、相続診断士、二級ファイナンシャル・プランニング技能士 西日本ホーム株式会社の店長として、地域の不動産取引を多数成功に導いてまいりました。お客様のライフプランに寄り添い、最適な提案をすることを使命としております。専門知識を活かし、読者の皆様に役立つ情報をお届けいたします。



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